BGPとは、ルーティングプロトコルの一種で、AS間の経路情報交換に利用されるプロトコルです。
この記事では、BGPの仕組み、役割について、初心者に方にもわかりやすく解説していきます。
BGPとは?
BGPとは、「Border Gateway Protocol」の略称で、ルーティングプロトコルの一種です。
ルーティングプロトコルと言っても様々な種類があるのですが、大きく分けると内部で使用するIGPと、外部で使用するEGPの2種類があり、BGPはEGPのルーティングプロトコルになります。
IGP | EGP | |
分類 | AS内部で使用 | AS外部で使用 |
代表的なルーティング プロトコル | RIPv2、EIGRP、OSPF、IS-IS | BGP |
ASとは?
ASとは、「Autonomous System」の略称で、共通のポリシーや同じ管理下で運用されているルータやネットワークの集合のことです。ASは主にプロバイダーの運用単位ですが、大企業や大学・学術機関では個別にAS単位でネットワークを運用しており、ASごとにAS番号が割り振られています。例えばNTTコミュニケーションズのOCNであれば、「4713」というAS番号が割り当てられています。
BGPの仕組みとは?
先ほどもお伝えした通り、BGPはAS間で経路情報を交換する際に使われるルーティングプロトコルです。通信にはTCPが利用されます。
TCPって??となった方は、こちらの記事で詳しく解説しているので合わせてチェックしてみてください。
BGPの処理の流れ
①TCPセッションを確立
まず、異なるASに所属している2つのBGPルータが、お互いに今通信可能な状態かの確認を行います。他のルーティングプロトコルはUDPを利用するのが一般的ですが、BGPはTCPを利用するため、通信の安定性が高いのが特徴です。
②OPENメッセージの交換、BGPセッションの確率
①で通信可能という確認が取れたら、お互い自分のルータの基本情報(ASの番号、ルータID、BGPのバージョン)を送り合います。この時点で、BGPセッションが確立され、経路情報を交換する準備ができた状態になります。
③UPDATEメッセージによる経路情報の交換
②でBGPセッションが確立されると、いよいよ経路情報の交換に入ります。各ルータは自分のAS内のすべての経路情報を相手のルータに送信します。この交換が終了したら、それぞれ受信した情報をもとに自身のルーティングテーブルを更新します。
④KEEP ALIVEメッセージのよるBGPネイバーの維持
その後は、定期的にKEEP ALIVEメッセージを送り合うことで、お互いのルータの生存確認を行います。もしルータから反応がなかった場合は、エラーを通知するとともに、BGPセッションを切断します。
おわりに
いかがだったでしょうか。BGPと同じ動的ルーティングプロトコルであるOSPFについてはこちらの記事で解説しているので、是非合わせて読んでみてください。
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