3分でわかる!PBXとは?ビジネスフォンとの違いは?オンプレとクラウド型の違いも解説

3分でわかるIT基礎用語
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「PBX」や「ビジネスフォン」という言葉を聞いたことはありますか?電話関連の用語だとはわかっていても、その違いや機能は意外と知られていません。

そこで、この記事では、「PBX」について、IT初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

PBXとは?

PBXとは、「Private branch exchange」の略称で、直訳すると「構内交換機・電話交換機」です。

PBXは、オフィスなどの指定の場所に設置され、それぞれの電話機を一つに繋げることで電話機でさまざまな機能を利用することが可能になります。

簡単にいうと、PBXはオフィス内の「小さな電話局」のようなものです。

PBXにより自社内に独自のPBX網を作り、オフィス内のISDN回線や電話回線と接続したり、別の拠点に設置されたPBXと相互接続したりします。それによって、外線通話の制御や、自拠点内・複数拠点間での無料の内線通話を実現します。

PBXの機能は?

①発着信制御

一つ目は、発着信の制御です。

発信の制御とは、内線電話機から外線にかける際、発信する電話番号・電話回線を任意に選択する機能です。例えば、人事部の内線電話機から外線発信する場合は人事部用の番号が通知されるようにすることができます。この機能がないと、同じ人事部でも電話機によって番号が異なるといった事態が発生し、取引先も混乱してしまいます。

着信の制御とは、外線からの着信をすべてまずPBXで受けて、指定の内線電話に転送する機能です。この機能によって、会社の代表番号や部署ごとの代表番号を契約し、指定の電話機に転送するという運用が可能になります。

この発着信の制御は、会社の代表電話の運用においては必須の機能となっています。

②内線同士の通話機能

二つ目が、内線同士の通話機能です。オフィス内の単純な内線通話だけでなく、外線でかかってきた電話を違うフロアの担当者に内線でつなぐといったことも可能です。複数の拠点がある場合は、専用回線で各拠点のPBXを接続し、内線としてつなぎます。また、内線同士の通話は同じ回線が使われるため通信料金がかからないことが大きなメリットです。

③スマホ等への転送機能

三つ目が、スマホ等への転送機能です。外線からの着信の転送ってさっきも説明してなかった?と思われるかもしれませんが、それはあくまでオフィス内の電話機同士の転送のことでした。昨今のPBXは、内線で転送しても担当者が外出中だったりリモートワークで電話を取れない場合は、担当者のスマホ等への転送も可能です。従来の出社が当たり前の働き方の時はそこまで優先される機能ではありませんでしたが、働き方改革が進み働き方が多様化する中で、この機能は特に最近注目されています。

PBXとビジネスフォンの違いは?

電話の転送機能を提供する似たサービスとして、「ビジネスフォン」があります。確かに基本的な機能は一緒ですが、一言で言えば、PBXは「ビジネスフォンの進化系」です。が、優れている分もちろん費用はかかるので、オフィスの規模等の条件によってどちらを選ぶか決めることが一般的です。

接続数の違い

一番の違いは、接続数の違いです。PBXは数百台~数千台の電話機を接続できるのに対して、ビジネスフォンは数台~数百台程度しか接続できません。また、ビジネスフォンは同一拠点、同フロア内の電話機しか接続できないため、違うフロア、複数拠点を繋げたい場合は、PBXを選ぶ必要があります

システムの安定性

二つ目が、システムの安定性です。PBXは大企業の基幹電話網で多く使われることもあり、災害時にも稼動できるよう、高性能なCPUが二重化されているなどの対策が施されています。対して、ビジネスフォンはPBXほどの対策は取られておらず、停電が起きた際などは電話が止まってしまう可能性も高いです。

PBXの種類は?

レガシー(オンプレ型)PBX

レガシーPBXは、「レガシー」という名の通り、一番古いタイプのPBXです。

オフィス内に電話回線や電話機といった物理機器を設置することで、通信網を構築します。

物理機器を設置する分、オフィスのレイアウト変更や移転があるたびに機器の移動や回線工事が必要になるため、柔軟性が低く、コストがかかるのがデメリットです。

IP-PBX

IP-PBXは、インターネットを利用したIP電話用のPBXです。オフィス内にPBXを設置するのはレガシーPBXと変わりませんが、PBXと各電話機はインターネットで繋がれるため、いちいち電話回線を引く必要がないことが特徴です。また、IP電話は通話料が安いため、ランニングコストの面でもメリットがあります。

クラウドPBX

クラウドPBXとは、名前の通り、オフィス内にPBXを置くのではなく、クラウド上でPBXサービスを利用する、一番新しいPBXです。専用の機器を設置したり工事の必要がないので、設備コストを大幅にカットすることができます。また、クラウド上のサービスなので、各拠点ごとだった管理・運用も一元化することができます。

おわりに

いかがだったでしょうか。普段業務をしていると電話の裏側の仕組みを知る機会はなかなかないですが、実は裏でPBXが電話業務を支えているのです。紹介した通りPBXにも種類がありますが、今後はクラウドPBXが主流になっていくでしょう。

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