イーサネットとは、有線LANの規格のことで、現在ネットワーク通信の標準規格として一般的に使われています。しかし、通信の規格と言われても何のことやら…という人も多いんじゃないかと思います。
この記事では、イーサネットの仕組み、規格の具体的な中身について、IT初心者の方にもわかりやすく解説します。
イーサネットとは?
イーサネットとは、有線LANの規格の一つです。規格と言ってもわかりづらいと思うので具体的に何を規定しているのかというと、利用するケーブルの長さや種類、通信速度などです。(詳細は次の章で解説します)これを決めておくことで、異なるメーカーのケーブルを使ってもインターネット通信ができるようになっています。
1973年に生まれたこのイーサネットは、現在ではネットワーク通信の標準規格として広く使われています。
イーサネットの規格とは?
先ほど書いた通り、イーサネットの規格には幾つかの項目があります。まずは、大枠としてケーブルの種類から解説します。
ケーブルの種類
イーサネットで規定されたケーブルの種類は3つあります。
1.同軸ケーブル
一つ目が、同軸ケーブルです。同軸ケーブルは、テレビやケーブルテレビで映像の提供をするために利用されているケーブルです。オフィスや家庭の中の配線にはほぼ使われることはありません。
2. 光ファイバーケーブル
二つ目が、光ファイバーケーブルです。光ファイバーは俗に言う「光回線」のケーブルです。大容量のデータを高速で送受信することができることから、企業や家庭のインターネット通信に多く使われています。
3.LANケーブル
LANケーブルは、パソコンやゲーム機などをイーサネットに接続したり、オフィスなどで各部屋に通信を届けるために用いられるケーブルです。LANケーブルは普段から使っているので馴染みがある方も多いんじゃないかなと思います。家までインターネットを引き込むのは光回線、家の中でそれぞれの機器にインターネット通信を届けるのがLANケーブルという区分ですね。
イーサネットの規格
次に、ケーブルの種類含むイーサネットの規格の代表的なものを見ていきましょう。
(ITパスポートなどの資格試験ではこの規格の問題が頻出しますが、なんでこんなの資格試験で丸覚えしなきゃいけないんだろう…ととっくに合格して通信業に勤めている今でも疑問に思っています。まあ速度は規格の数字そのままなのでいいですが…)
規格 | 最大通信速度 | ケーブルの長さ | ケーブルの種類 |
10BASE2 | 10Mbps | 185m | 同軸ケーブル |
10Base-T | 10Mbps | 100m | LANケーブル |
1000BASE-T | 1000Mbps | 100m | LANケーブル |
1000BASE-LX | 1000Mbps | 3000m | 光ケーブル |
イーサネットの通信の仕組み
次に、通信の仕組みのところを見ていきましょう。
イーサネットでは、OSI参照モデルでいうと「物理層」と「データリンク層」を担っています。(OSI参照モデルの説明はここでは省きます。)イーサネットでは、データに送信元のMACアドレスと宛先のMACアドレス情報を付与したイーサネットフレームという単位でやり取りを行います。これによりPCを識別し、正しく宛先にデータを届けることができます。
おわりに
いかがだったでしょうか。イーサネットは普段PCにつなげているLANケーブルのように、意外と私たちの身近にある規格になります。仕組み、種類をざっくりでも理解しておきましょう。
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