近年IT人材の需要は高まるばかりで、IT業界への就職・転職率も年々高まっています。
しかし、ITの勉強って、「ITアレルギー」といった言葉もあるくらい、とっつきにくくて苦手意識がある人も多いのではないでしょうか?
私も今でこそIT業界で働いていますが、最初はWifiの仕組みもよくわかっていないような超がつくほどの「IT初心者」でした。なんなら興味さえありませんでした。笑
じゃあなんでIT業界に就職したんだよと突っ込まれそうですが、その経緯はまた別の記事で書くとして、
この記事では、オススメのIT知識の勉強法について、私の実体験をもとに解説したいと思います。
なぜ勉強するのが難しい?【実録】IT独学挫折あるある
他の分野に比べて毛嫌いする人も多いIT分野ですが、その原因は、一言で言えば「馴染みがない、実感がない」からだと思います。
具体的な勉強法を紹介する前に、まずは私が実際に挫折しかけたIT独学あるあるをご紹介します。
カタカナ、略語アルファベットが多すぎて何がなんだか…
ちょっとITを勉強してみようとなった時に、多くの人がまずするのが、本屋さんでIT関係の参考書を見てみる、ではないでしょうか。
まず私はそこで、テキストの至る所に並ぶ暗号のようなカタカナ、略語アルファベットの数々に目眩がし、危うくテキストを閉じて立ち去りそうになりました。笑
DNS?TCP/UDP?クラウドコンピューティングにビッグデータ?などなど、今までIT知識に触れてこなかった私にとってはもはや異次元。こんなに訳がわからないのに独学で全てわかるようになるのか…?と諦めたくなりました。
テキストを見て覚えようにも、まるで頭に入ってこない…!
最初の関門を突破し、テキストを購入して勉強を始められたとします。次に待ち受けるのが、「読んでも読んでもまるで頭に入ってこない…!」という現象です。
私は当初まずは参考書を1周流し読みしよう!と読み始めましたが、1周読んでも何が何だかよくわからず、試しに巻末の練習問題をぱらっと見てみたら当然全然わからず、愕然としました。
この読んでも読んでもわからないというのは、IT・通信の技術は基本目に見えないのでイメージがつきにくい、というのが原因ではないかと思います。通信の種類やルーティングの方法、サイバー攻撃の種類などを文章で説明されても、実際普段自分が生きていてそれを実感する機会がないので、なかなか理解がしづらいんですね。
何となくわかった気になっても、実は全然理解できていない…!
難関だったテキストを、勉強量、過去問を解きまくることでカバーして何とか突破し、無事私はITパスポートの資格を取得し、IT企業に入社しました。
そこで直面したのが、「何となくわかった気になっても、実は全然理解できていない…!」ということでした。
資格の勉強が無駄というわけではもちろんありません。単語の辞書的な意味がわかるというだけでも、勉強しておいてよかったー!とは思いました。
でも当時の私の勉強法は、とりあえず暗記!過去問を解きまくる!という力技でした…そのため、これ何?と言われて辞書的な意味は言えても、じゃあ実際にどうやるの?どんな仕組みなの?と言われ説明しようとすると、「あれ、私実は全然理解できてないな…?」とショックを受けました。(完全に資格取得が目的になってしまっていた私が悪いのですが…)
資格取得だけが目標の人ならそれでもいいかもしれません。しかし、IT業界で働きたいという人は、資格の勉強だけでは表面的な理解しか出来ず、これでバリバリ働けるぞ!とはならないのが現実です。
初心者から独学で ITを学んだの筆者がオススメするIT知識勉強法
ここまで挫折あるあるをお話ししてきたので、読んでいる方は「私には無理では…?」と思わせてしまったかもしれませんが、どうか諦めないでください。笑
私もそんな状態からなんとかIT業界で働けるまでになったので、続いてはそんな私がオススメする勉強法をご紹介していきます。
まずは身近なところから!生活に根付いた通信・IT知識から勉強してやる気UP!
先ほども言いましたが、ITの知識がとっつきにくいのは、その多くが「目に見えなくてイメージがつきづらい」からです。そこからいきなり勉強しても、理解しづらく、やりがいも実感しづらいです。
そこでおすすめなのが、まずは身近なところから始めることです。
例えば以下のような知識です。
・Wi-Fiに繋げるとなんでインターネットに接続できるんだっけ?
・ファイルをアップロードしたりするgoogleドライブってクラウド?どんな仕組み?
・最近話題の〇〇社の情報漏洩ってどうやって行われたんだろう?
IT用語の羅列には興味が湧かない人も、これなら身近なので多少興味が湧くのではないでしょうか。
そこから芋づる式に勉強してみると、実は生活の中で私たちが当たり前にしていることの背後には、通信・ITの世界が広がっていることに気づきます。
こういった身近な現象の裏の仕組みを理解できると、勉強するのも楽しくなってきます。
この方法で、まずはITへの偏見、拒否反応を慣らしましょう。
資格を一つ取ってみる
身近な知識でITへの偏見を薄めたところで、一度資格取得を目指してみましょう。
今は資格を取らなくてもネットサーフィン等で知識を得ることはいくらでも可能ですが、目標や期限がないとだれてしまいがちです。なので、まずは一つ資格を取ると決めて、それに向けて勉強してみましょう。
よくITの勉強の仕方がわからないという声も聞きますが、メジャーな資格ならテキストも豊富なので、始めやすいと思います。
そして実際に資格を取れると転職市場でも武器になるのでモチベーションも保ちやすい、というのもポイントです。
そうはいってもどの資格を取ればいいかわからない!という人は、オススメの資格も紹介しているので、是非この記事も読んでみてください。
次に資格を取る際の具体的なオススメ勉強法を紹介します。
単語は英語の意味から覚えよう
IT独学あるあるで紹介した通り、IT知識はカタカナ・略称アルファベットが多すぎます。
そこの打開策は、「英語の意味から覚える」ことです。
勉強を始めた最初の方は、英語だと長くなるし略称で丸覚えした方が早いのでは!?と思ってしまう気持ちもわかります。しかし、勉強を進めるにつれて、1文字違いなどの紛らわしい単語、そしてそもそもの覚える単語の多さで、丸覚えしようにも頭がパンクしてしまいます。
例えば、セキュリティ用語である「IDS」は「侵入検知システム」、「IPS」は「侵入防止システム」を指す言葉ですが、一文字違いでややこしいですよね。
しかし、英語に直してみると、
IDS=Intrusion Detection(検知) System
IPS=Intrusion Prevention(防止) System
です。これで覚えるともう間違えなくなりそうじゃないですか?
遠回りに思えても、必ず英語の意味から覚えることをお勧めします。
図でイメージをつけ、表を用いて構造化して覚えよう
図・表を用いて構造的に覚えるのもオススメです。
何度もしつこいかもしれませんが、ITの勉強における関門は、目に見えないためイメージがしづらいこと、です。
テキストの解説でこういう仕組みですと言われても、なかなか理解できないと思います。
そこで、勉強する際には常にメモ用紙を隣に置いて、まず図を書いてみるのがオススメです。
実際にどことどこがどんなやり取りをして通信ができるようになるのかを矢印で書いてみたりすると、イメージがついて理解しやすくなります。
また、これは特にセキュリティ系の知識に多いのですが、解説を読んでもどれも似たようなものに感じることが多々あります。これをそのまま意味を丸暗記しても、よくわからないままになってしまいます。
その対策としては、単語を分類分けして表にし、構造化して覚えることです。
例えばセキュリティの用語であれば、
・概念なのか?ツールなのか?
・どこを守るのか?
・ソフトウェア、ハードウェア?
などと分類分けして表にすることで、効率的に覚えることができます。
あとは手を動かす!実践あるのみ!
きちんと仕組みを理解した上で資格も取得できたなら、IT初心者の方であればもう十分だと思います。
なぜなら、それ以上の技術的な話は、より高レベルな資格を取るよりも実践で学んだ方がずっと早いからです。
私の場合はIT業界と言っても営業職だったので、実際に飛び込んで案件をこなしていく過程で勉強していきましたが、職種によっても方法は様々かと思います。
ネットワークエンジニアなら、実際にルーティングのコードをガシガシ書いてみる、Web系のエンジニアならHTMLコードで簡単なWebサイトを作ってみる、アプリ系のエンジニアならプログラミングを学んで実際にアプリを作ってみる、など、大事なのは手を動かすことです。
たとえIT業界で働くわけではないという人でも、今は無料でそういったプログラミングだったり実践的な内容を経験する方法はたくさんあります。
自分で手を動かして成果物を作ってみることで、今までテキスト上の知識だったものが、実際の作業に結びついて真に理解できるようになります。
終わりに
いかがだったでしょうか。
私自身IT業界で働けるようになるにはかなり苦労しましたが、同じようなIT初心者の方の少しでも参考になれば嬉しいです。
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