MTUとは、1回の通信で転送可能な最大データサイズのことです。
この記事では、MTUの仕組み、関連用語であるMRU、MSSとの違いについて、初心者の方にもわかりやすく解説します。
MTUとは?
MTUとは、「Maximum Transmission Unit」の略称で、1回の通信で転送可能な最大のデータサイズのことです。送りたいデータがこのMTUのサイズより大きい場合、パケットを分割して複数回に分けて送信する必要があります。このプロセスをフラグメンテーションと言います。
MTUは、イーサネットやIPなど様々な階層のプロトコルで独立して定められており、例えばイーサネットのMTUは、1500バイトになります。
MTUは大きければ大きいほどいい?
一般的にはMTUが大きい方が分割せず効率的にデータを送ることができますが、一概に必ずMTUが大きい方がいいとは限りません。例えば雑音が多いなど通信環境が悪い場合は、逆にMTUが小さい方がエラーによる再送が減って効率的ということもあります。
MTUの確認方法とは?
MTUは、ユーザー側でも簡単に確認することが可能です。
ブラウザ
ネット回線側のMTUは、ブラウザから専用のサイトにアクセスするだけですぐに調べることができます。
もっとも使われているのが、speed guide.netというサイトです。ブラウザはInternet ExplorerでもChromeでもなんでも大丈夫なので、是非一度見てみてください。
通常Windowsはデフォルトで1500になっていることが多いのですが、例えばネット回線のMTUが1440だった場合は、OSのMTUも合わせると、より回線が安定化します。
コマンドプロンプト
OS側のMTUを確認するには、コマンドプロンプトを利用します。コマンドプロンプトとはWindowsにもともと入っているシステムツールで、IPアドレス、OSのバージョン等パソコンに関わる基礎情報を確認することができます。
プログラムとファイルのの検索で「cmd」と打つとコマンドプロンプトが起動するので、そこに「netsh interface ipv4 show interface」と入力すると、そのパソコンのOSのMTU値を確認することができます。
MRUとの違いとは?
MTUとよく混同されるIT用語に、MRU、MSSがありますが、MTUと何が違うのでしょうか。
MRUは、「Maximum Receive Unit 」の略称で、受信側が一度に受信できるデータサイズのことです。MTUが「送信側」、MRUが「受信側」と覚えましょう。
MTUは相手のMRUを超えることはできないので注意が必要です。
おわりに
いかがだったでしょうか。
MTUはネットワークエンジニアにとっては基礎中の基礎の知識であり、ITパスポートや基礎情報の資格試験にもよく出題される範囲になりますので、仕組みをしっかり理解しておきましょう。
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